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【舌痛症】舌痛症の治療と相談のためT大学病院(S外来)を受診した

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舌痛症の治療と相談のためT大学病院(S外来)を受診した。 2ヶ月ほど前に受診予約しており、ようやく順番が回ってきた。 舌痛症の研究を長年続けている教授の診察を受けた。

舌痛症の初診患者は、朝9時から予約し、2~3時間位の診察時間を予定している。

8時40分位に駅に到着し、45分位に病院の1回窓口で受付した。 S外来を受診するには、医科(歯科以外の医師)からの紹介状が必要となっているため、受付でコピーを取られる。

S外来窓口に到着すると、まだ9時前なので診察が始まっておらず、医師や看護師や受付の人たちは慌ただしい様子であった。 問診票や予め準備していた質問事項や舌痛症の資料などを渡した。 それと引き換えに、簡単な心理テストを渡され、それに回答する。

次に、歯科放射線外来でレントゲン撮影をした。 レントゲン撮影した後に、すぐに現像されたものを渡されるので、それを持ってS外来まで戻る。 担当の医師に呼ばれるまで待つ。

1時間ほど担当医師による問診が行われる。 カメラで口の中の撮影を行う。 見た目や歯列は悪くないとのこと。 簡単な心理テストを兼ねた質問が行われる。 殆どのことが、舌以外の事で、既往歴や日常生活や仕事の事などを聞かれた。 つまりもう、舌なんかどうでもよく、精神的なことが原因と疑っている内容だ。

私は、大学時代は、3箇所(7年間)、心理学専門で学び(1つ目は工学部、2つ目は心理学、3つ目は心理学)で、このようなテストは日常的に行われていたため、どういう答えをするとどうなるかがわかっていたため意味が無かった。 →そのことを担当医に伝えると、まぁ、そうだよね的な苦笑い。

ようやく教授の診察

最後に教授による診察が行われた。 教授と担当医の2名による診察に加え、大学の学生さんと思われる女性が後ろで5人ほど見ている。 ものすごい圧迫感を感じる。1対7だ。「いや~、先生!それは違うんですよ」とか、とても何か反抗的な意見を言えるような雰囲気ではない。

大学病院だから研究のため見学しているが、これは大学病院の使命である研究のためで、同意書を書かされるので、苦手な人は断ることもできる。

診察内容

通常は、歯と舌が触れていて、当たっても痛くない。 当たっている痛みに近いが、神経痛、脳内伝達物質がエラーを起こしてしまう。

抗うつ薬は神経痛の繋ぎ目に効いてくれ、痛みを遮断してくれる作用が昔からある。 すぐには効かないかもしれないが、神経を修復してくれる。 抗うつ薬よりもてんかん用の薬が効く場合が多く、漢方薬は全く効かない。

最低でも半年位は飲み続けないと治らないし、1年くらいは飲むことになる。 薬を飲み始めてから2週間くらいすると徐々に痛みが緩和してくる。

完全にゼロになるのは難しく、薬を途中で辞めてしまうと、また痛みがぶり返すことが良くある。 薬が合わない場合は、他の薬に変えることもある。 レクサプロは新しい薬で副作用も少ないが、効き目も古典的なうつ病の薬よりは効果が薄い。 副作用との兼ね合いで、どちらが良いとも言い切れない。

生活のリズムを変える。 22時~2時の睡眠のゴールデンタイムはなるべく寝るようにする。 運動する。

舌が痛いのではなく、脳の症状なので、脳が疲れているとなかなか治りにくい。 歯を抜いたり削ったりする人も沢山いるが、問題を解決した人がいままで居ない。 歯を抜いたり削ったりするのはデメリットしかない。

抜いたらすっきりしそうと思うのは、だれもが思うが、実際には対処療法は上手くいかない。 脳が痛みに敏感になっているので、ちょっとした刺激があると感じやすくなる。 歯を削ったりどうにかしようとするほうに活路を見出そうとしない方が良い。

舌痛症の特徴

舌痛症の原因

神経痛に近い病気で、痛みを伝達し知覚する神経回路に障害が生じている。 口腔の痛みの感覚神経が回線の混線を起こしていると考えられる。 脳は外からの刺激が無くても知覚経験を創造できることが明らかになってきた。 幻肢痛の痛みに近い。

舌痛症や幻肢痛の痛みは抗うつ薬によって軽減あるいは消失することが臨床的研究によって証明されている。 抗うつ薬は脳内のセロトニン神経やノルアドレナリン神経の情報伝達を促進させる。

舌痛症の治療方法

舌痛症にはアミトリプチリン(トリプタノール錠)などの三環系抗うつ薬が有効であることが報告されている。 抗うつ薬には抗うつ効果とは異なる働きで鎮痛効果を持つことが科学的に証明されている。

抗うつ薬を服用すると、早くて4~5日目から、遅くても1週間~10日くらいで舌の痛みが緩和し始める。 理想的に治療が進めば、3~4週間後には7割方改善する。 効果が得られたら、そのまま数ヶ月は薬を続けて再発再燃を防止する。 半年~1年位は飲み続けたほうが良い。

費用

★病院・再診
初診・再診料…308点
医学管理…150点(特定疾患)
検査・病理…80点(認知機能検査心理)
画像診断…402点(パノラマ断層撮影)
その他・心身医学療法…110点(初診時)
合計…1,050点=10,500円、3割負担で3,150円

★処方薬
なし

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