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【美容整形】顎シリコンプロテーゼの抜去手術をした

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顎プロテーゼ挿入の経緯

美容外科で顎プロテーゼの抜去手術をした。 同美容外科で12年程前に入れた顎シリコンプロテーゼ。 当時、別の目的で相談に行ったところ、院長の勧めで、顎にプロテーゼを入れる羽目になってしまった。 これらはサインをした時点で患者(客)の自己責任となる。

※2012年現在、既に美容外科は閉院済。

顎プロテーゼによる痛みや違和感

顎プロテーゼを入れてから10年以上ずっと、手術時による神経損傷の痛み、異物感ツッパリ感などの違和感で悩んでいた。 口腔内神経と下唇筋肉にダメージがあり、涎が出やすくなり、涎が出ても気づかない。

顎プロテーゼによる形状変化

プロテーゼ挿入時も抜去時も顔の形が変わるため、人との関わりあいに神経をすり減らすことになる。 カミングアウト可能な相手だったり、その場限りの相手なら気にする必要もないが、同僚だったり、何らかのコミュニティに属した場合など、中長期的に付き合いが継続する人にはそれなりに神経を使う。

形が変わることだけでなく、美容整形していることによる後ろめたさや、情けなさも少なからずある。

顎プロテーゼ抜去の相談

意を決して抜去手術の相談に向かうと、12年程前に執刀した医師(院長)から、「見た目が良いから抜去しない方が良い」と言われた。 見た目が良いというのは、院長自身が顎シリコンプロテーゼのデザインしたものだから、そう言うのは当然のこと。 当時のカルテは存在しないし、手術を受けた患者数(美容目的なので客ともいう)も多く、当然私(一個人)のことなど覚えていない。

抜去しない方が良い理由も適当に言っているに過ぎず、普段から言い慣れているのだろう。 それでも口が達者なため、看護師たちも呼び寄せて全員で「もう一度考え直したら?」と集団で説得され、心は揺らいだが、今抜かなければ後悔するとわかっていたので、その場で抜去手術していただいた。

手術時の静脈麻酔

顎プロテーゼは挿入時に激しい痛みだったので、抜去手術する際は、静脈麻酔をしていただいた。 静脈麻酔を使用すれば痛みは殆どなく、完全に眠らない程度でウトウトしている状態のうちに手術は終了する。 手術の痛みを懸念して抜去しないでいる方がいるならば、是非、静脈麻酔を検討していただきたく思う。

美容外科医への不信感

院長が何度も患者と揉めているのを目撃しており、私が訪れた時だけでも数度目撃しているので、日常的なのだろう。 私は、院長を信頼できなくなっていたので、念のためボイスレコーダーで手術中の録音した。 保険が効かない自由診療の美容外科は、好き勝手に無謀な医療行為をしたり、医療ミスが多いためである。 全ての美容外科医が悪いわけではないことは重々承知しているが、医療全体として見た際、割合が多いという意味である。

抜去手術はうまくいったが、念のため、ボイスレコーダーを聞き返してみたところ、日本で輸入や使用禁止となっている縫合糸を使用していて、助手と揉めている感じだった。 問題が起こってからでは取り返しのつかないことをが行われるのが美容外科の悪い体質で、益々美容外科の不信感は募るばかりだった。 抜糸後も問題が起きなかったため、何も質問をしていないが、その後すぐに閉院してしまった。

プロテーゼを入れたい方へ

私の場合は色々な事が重なり、自殺したくなるような時期があり精神的に追い詰められていた時に、希望していたこと以外の手術を医師に勧められるがままに、「冷静な判断できないような状況」で同意書にサインをしてしまった。 美容外科手術をする際は、まともな精神状態の時に、相談に行くべきものだと思う。

二重手術のようなリスクも少なく簡単な手術なら良いが、通常、まともな精神状態であれば美容外科でプロテーゼを入れに行く人はそれほど多くないだろうし、奇形やオトガイであれば、最初は大学病院の形成外科(場合によっては精神科やメンタルクリニック)に相談に行くべきだと思う。 大学病院は若手の医師が多く在籍しているため、初診時からベテランの医長や部長や教授を指名すると良い。

もちろん大学病院に相談した結果、医師が手術したほうが良いと判断したならば、双方が合意の上で美容外科に移るのも良いだろう。 美的センスは、美容外科手術の経験数からして一般的には美容外科医の方が高いため。

プロテーゼ挿入は地獄の始まり

精神が病んでいる時は悪魔のささやきに注意しなくてはならない。 プロテーゼを挿入したところで、変わったと思い込んでるだけで、基本的には何も変わらない。 本人は美しくなったと思い込んでいるかもしれないが、周りからは整形していると気づかれているのだ。 気づいていないフリをしてくれている優しさに気付かず、綺麗になったと勘違いする情けなさ。

メリットは1つしかないのに対し、デメリットは山ほどあり、そして年々増えることになる。 数年毎にメンテナンスが必要になり、プロテーゼを交換する手術が必要になってくる。 何度も繰り返すと鼻や顎が崩れてくる。 2009年に亡くなられたアメリカの有名な某歌手のように。

そうなると無限地獄の始まりである。 美容外科手術で顔はボロボロになり、お金も借金地獄になる。 一度プロテーゼを入れたら何事もなく、人生を終える方というのは1%も存在しないのではなかろうか。 9割以上の方は5~20年程度で再手術が必要になる。 定期的に交換が必要であることを前提に手術に挑まなくてはならず、交換する度に仕事を休まなくてはならない。(ダウンタイム)

頭部は重くプロテーゼがズレるため、うつ伏せはおろか寝返りすらまともに打つことができず、熟睡することもできない。 どんなに注意していても、年月とともに徐々にズレが生じてくる。 注意しながら寝るという、何のために寝ているのか矛盾する状況を自ら作り出しながら、休息をとらなくてはならなくなる。

日中だって挿入した部分を守りながら生活していかなくてはならないということだ。 不意にどこかにぶつけてしまい、「あれ君のアゴ(鼻)曲がってるよ」などと注意されてしまうかもしれない。 ちなみに私の顎は12年で、パッと見でわかるくらい曲がった。 証明写真を撮影すると、いつも同じ方向に出っ張っている。 ズレの目立ちやすさというのは、プロテーゼの大きさに左右する。

美容外科アフィリエイトサイトや病院ランキングサイトなどで特定の病院の良評価を書き込みしまくっているのは美容外科の自作自演のサクラの可能性が高い。 冷静に考えれば、良い評価で埋め尽くされている病院などありえない。 被害者が増えないことを祈るばかりである。 やらなければ自殺してしまうレベルだったり、モデルや芸能人を目指しているなどで必要な場合を除き、身体に異物を入れるタイプのものはやめたほうが良い。

モデルや芸能人であっても、プロテーゼは劣化が激しく、パッと見ですぐわかるため、私はやらないほうが良いと思うが。 しかし相談に行くと、プロテーゼは人体に害がないことやメリットばかり説明して、デメリットを全く説明しない医師にも問題があると思っている。 プロテーゼをプチ整形のように甘く見てはいけない。

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